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2005年03月07日

第五回 「マイナーキーのコード」

第五回
「マイナーキーのコード」

さて、第四回まではメジャーキーでの話をしてきました。
今回はマイナーキーのコードの説明です。
メジャーキーのコードよりもいろいろあるので順を追って説明していきます。

1.ナチュラルマイナースケールからなるコード

まずナチュラルマイナースケールですが、メジャースケールを六番目の音から弾くとナチュラルマイナースケールになります。
一番簡単なのはピアノの白鍵をラ(A)の音から弾き始めるAナチュラルマイナースケール

A(全)B(半)C(全)D(全)E(半)F(全)G(全)⇒A

です。各音の間にある(全)というのは2音の間隔が全音(この場合間に黒鍵がある)で、(半)というのは半音であることを示しています。
この間隔がこの後重要になるのでしっかり自分で確かめてください。3度の音が1度の音からみて短三度になっていますね?これがマイナースケールであるポイントです。この辺はコードの時と同じですね。

さて、メジャースケールの時と同様にルート、3度、5度、7度、の音でコードを組み立てると、

Tm7  = Am7
Um7♭5= Bm7♭5
Vmaj7 = Cmaj7

Wm7  = Dm7
Xm7  = Em7
Ymaj7 = Fmaj7
Z7   = G7

こうなりました。気づいたかと思いますが、CメジャースケールのダイアトニックコードをAから始めたものになっていますね。
これはスケールの構成音が同じであることから当然の結果です。
このように構成音が同じであるメジャースケールとナチュラルマイナースケールのキーのことを平行調と言います。
Cメジャーのキーから見て「Aマイナーは平行調である」ということです。

さて話が変わりますがCのメジャースケール、つまりドレミファソラシドを元気よく弾いてみると最後のドを弾いたときに終わった感じがしますよね?ある意味ドミナントモーションの時のような解決感がメジャースケールにあるのです。
ではAのナチュラルマイナースケールはどうでしょうか?何かいまいち解決感がないような気がしませんか?
では理屈はぬきにして7度の音であるGを半音上げて弾いてみてください。

2.ハーモニックマイナースケールからなるコード

弾いてみましたか?どうでしょう。驚くほど解決感がアップしたはずです。しないという人はするまで弾きつづけてください。
このスケールはハーモニックマイナースケールといいます。
では構成音を見てみましょう。

A(全)B(半)C(全)D(全)E(半)F(全+半)G♯(半)⇒A

こうですね。ここでポイントなのは7度の音と1度の音の間隔が半音になったところです。
ではこのスケールでコードを組み立ててみると、

Tm△7   = Am△7
Um7♭5  = Bm7♭5
Vmaj7♯5 = Cmaj7♯5

Wm7    = Dm7
X7     = E7
Ymaj7   = Fmaj7
Zdim    = G♯dim

7度の音が変わったので当然7度の音を含んだコードは変わってきますね。ここではT、V、X、Zが変わりました。
初めて見るコードがいくつか出てきたので説明しましょう。

まずTm△7ですが、「いちマイナーメジャーセブンス」と読みます。
マイナーメジャーセブンスはマイナーセブンスコードの7度の音が半音上がったコードです。ちょっと不思議な響きがします。

Vmaj7♯5はメジャーセブンスコードの5度の音が半音上がったコードですが実際にはほとんど使わないので覚えなくてもいいでしょう。

Zdimは「ななディミニッシュ」と読みます。
ディミニッシュコードはちょっと特殊で、全ての構成音が短三度間隔で並んでいるというコードです。
G♯dimなら構成音は、G♯、B、D、F、で確かに短三度間隔で並んでいますね?
全ての構成音が同じ間隔で並んでいるために、どの構成音をルートに持ってきてもディミニッシュコードになるという面白い現象が起きます。つまり、

G♯dim = Bdim = Ddim = Fdim

ということです。この4つはお互いに代理コードであるわけです。
頭の回転の速い人は気づいたかもしれませんが、この4つのディミニッシュコードを一つのグループとして考えるとグループは3つしかありませんね?つまり、

G♯dim = Bdim = Ddim = Fdim
Adim = Cdim = E♭dim = F♯dim

B♭dim = D♭dim = Edim = Gdim

の3つです。何が言いたいかというと、「ディミニッシュコードを覚えるにはこの3つのグループから一つずつ覚えれば全てのディミニッシュを覚えたことになる」ということです。覚えるのは簡単ですね。

さて、話を戻しましょう。ハーモニックマイナーからできたコードの中で一番注目すべきなのはX7です。
頭の回転の速い人はすでに気づいていたかもしれませんが、ナチュラルマイナーのときはX7がありませんでした。
つまりマイナーキーではドミナントモーションが無いということになってしまいます。
ところが7度の音を半音上げたことでX7ができました。これでマイナーのキーでもU−X−Tが出来ますね。

Um7♭5−X7−Tm△7

となります。が、ハーモニックマイナーで7度を半音上げたのは解決感を得るためでした。ので、実際には、

Um7♭5−X7−Tm7

として、U−Xの間だけハーモニックマイナーというコード進行が一般的です。
当然ソロを演奏する際にもU−Xの間はハーモニックマイナースケールを意識することが基本となります。

3.メロディックマイナースケールからなるコード

まだ終わりではありません。もう少し頑張りましょう。
ハーモニックマイナースケールの構成音をもう一度見てください。
7度の音を半音上げたことによって解決感を得ることに成功しましたが、6度と7度の間隔が全音+半音=短三度も空いてしまいました
ちょっと空き過ぎなので、6度の音を半音上げてみましょう。

A(全)B(半)C(全)D(全)E(半)F♯(全)G♯(半)⇒A

このスケールをメロディックマイナースケールといいます。6度以降の音の並びがメジャースケールと同じになってしまったので、マイナーの雰囲気とメジャーの雰囲気が混ざったような不思議な響きですね。
では、いつものようにコードを組み立ててみましょう。

Tm△7   = Am△7
Um7  = Bm7
Vmaj7♯5 = Cmaj7♯5

W7    = D7
X7     = E7
Ym7♭5   = F♯m7♭5
Zm♭5    = G♯m♭5

六度の音を含むコードが変わりましたね。このスケールだとUがUm7♭5ではなくUm7であることに注意してください。
マイナーキーのU−XであえてUm7を用いることにより、メロディックマイナーの雰囲気をかもし出すことができそうですね。

4.マイナーキーのまとめ

さあ、山のようにコードが出てきましたね。これを全部覚えるのは大変なので実用的なものを挙げておきましょう。

Tm7   Um7♭5 Vmaj7 Wm7 X7   Ymaj7  Z7
Tm△7  Um7         W7  Xm7  Ym7♭5 Zdim

二段目のYm7♭5とZdimはルートの音が半音上がっていることを忘れないでください。

マイナーキーのコードにもトニック、サブドミナント、ドミナントの役割があり、偽終始などのコード進行が存在しますが、とりあえずここは「初心者のためのJAZZ講座」であるので説明は省きます。実際一曲まるまるマイナーキーの曲というのはJAZZではあまり見かけません(たぶん)。
今回はマイナースケールは3つあるということと、それぞれの音の並びを理解しましょう。
そしてマイナーキーのU−Xもしっかり覚えましょう。

最後にマイナーのU−Xの例を示しておきます。

例:枯葉

有名な「枯葉」の1小節目から8小節目までを見てみましょう。

Cm7    | F7  | B♭maj7 | E♭maj7
Am7♭5|D7 | Gm7 | G7

一段目は第一回で説明した通り、B♭メジャーキーの

Um7 | X7 | Tmaj7 | Wmaj7

となり、いきなりメジャーキーのU-X−Tでした。

二段目はGマイナーのキーに転調していると考えれば、

Um7♭5 | X7 | Tm7 | G7

となり、マイナーのU−X−Tであることがわかります。
8小節目のG7はなんじゃい?と思った人はするどい、というか気づいてください。これについてはまた今度説明します。
とにかく「枯葉」にはメジャーとマイナーのU−Xが何回も出てくるのでU−Xの練習にうってつけであることがわかりますね。

posted by tanujazz at 21:46| Comment(0) | TrackBack(0) | ジャズ理論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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